rounの始まり、「CBDオイル」

  • Interview : Mikiko Taguchi
「CBDオイル」は、rounのブランドを立ち上がってから最初に生まれた商品です。2021月4月にブランドが誕生以降、さまざまな商品が生まれ多くの方の元へ旅立ちましたが、この「CBDオイル」の開発が、rounの商品作りのベースとなっています。
ディレクターの半澤早季と振り返る、rounの開発ストーリー、第二回目はブランドを代表する定番アイテム「CBDオイル」です。
CBDとの出会い。rounの立ち上げ。
―まずはrounのブランドを立ち上げた背景を教えてください。
半澤:会社を設立したのは2020年。私たちは3人でCBD製品を販売する会社をスタートしました。きっかけは海外でCBDオイルと出合い、まだ日本にほとんど流通していなかったCBDの魅力を伝えたいと思ったから。しかし、当時世の中に流通しているCBD製品はとても高額で、成分的にも満足できるものは少なかったので、中間コストを下げることで、もっと手軽にいいものを届けることができるのでは?と思うようになったんです。そして、ないなら、自分たちで作ろうと、ブランドを立ち上げることにしました。それがrounです。
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rounが生まれる前のデザイン検証
―最初に手掛けたのが「CBDオイル」なんですよね。
半澤:そうですね。rounを立ち上げたのが2021年で、「CBDオイル」が最初の商品です。先ほど言ったように、流通していたCBDオイルは価格面のほかに、肝心のCBDの成分ががわずかな量しか配合されていないなど品質もまちまちで、満足できるものがありませんでした。それに、当時はまだ世間的にCBDオイルは怪しいものという認識もあるなかで、安心して手に取ってもらい、効果も実感してほしいという思いで商品開発がスタート。そのためには、品質にはとことんこだわりたいと思いました。…とはいっても、全員がこの業界の経験はなく、すべてが初めてのことだらけ。材料の調達は?配合は?工場は?次々と課題がありましたが、いいものを作りたいという気持ちで、手探りながらもスタートを切りました。
ゼロからの
信頼できるパートナー探し。
―開発はどのように進めたのですか?
半澤:手元にCBDオイルの商品はたくさんあったので、どんなものが入っているかを研究することから始めました。実はCBDオイルと一言で言っても、使われている材料の質や成分、濃度などはさまざまです。当時は、ヤシ科の植物から作られるMCTオイルにCBDの成分を抽出して混ぜたものが多かったので、私たちが着目していたヘンプ由来の栄養分を可能な限り入れたオイルを作ろうと方針も決まりました。
―いざ商品を製造するとなったら、簡単に作れるものなのですか?
半澤:簡単ではないですね。最初の頃は本当に何もわからなかったので、ゼロからのスタートで苦労しました。原料をどこから仕入れるか、どの工場で作ってもらうのか。実際にアメリカやタイなどの現地にも視察にも行きました。食品の輸入になるので、法律的にクリアしなくてはいけないこともたくさんありました。アメリカでは問題なくても日本ではNGとなることも多く、具体的に言えばTHCという違法成分は少しでも検出されたらNG。THCの他にも農薬や重金属などの有害成分を含まない原料を仕入れないといけません。現地でのチェックはもちろん、正式な輸入手続きを経て輸入したあとに、当社でも第三者機関で原料を検査、さらには最終製品も毎バッチ事に検査を行うなど徹底した管理を行ない、安全性を確保しています。
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アロマセラピーや薬草や漢方、古くから伝わる植物のチカラも取り入れて。
―ラウンの「CBDオイル」は、11種類の植物の精油から抽出したテルペンという成分を独自に配合しているのも特長ですが、どのようにレシピを作ったのですか?
半澤:CBDオイルについてはもちろんですが、アロマセラピーや漢方についても勉強し、さまざまな論文も参考にしました。その過程で、CBDとテルペンは、一緒に摂ることで「アントラージュ効果」という相乗効果を生み出すことを知り飲みやすさにもこだわってテルペンを選びました。当時はまだ小さなオフィスだったのですが、その一角で試作を繰り返しながら、レシピを完成させていきました。
今思うと、母がアロマテラピーを生活に取り入れていたので、子どもの頃から植物は身近な存在でした。今でも母にアドバイスを求めることもあります。それに、古代から人間の心身に寄り添ってきた植物は、学べば学ぶほど奥深くとても面白い存在。その植物たちのもつ力を最大限に活かしたいと思って配合を考えています。
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自信を持ってお届けするために大切している、3つのこと。
―「CBDオイル」が完成し、反響はいかがでしたか?
半澤:最初は多くの方に試していただいて、フィードバックも欲しかったので、小ロットからスタート。意外だったのは、ナチュラル嗜好のお客さまが多かったことです。CBDオイル独特の苦味を消すために入っている人工的なフレーバーを気にしていた方たちに、私たちの自然由来のCBDオイルは受け入れていただけたようでした。ブランドを立ち上げるときから、「自然由来の成分」「適切なCBDの量」「安全で高品質」をフィロソフィーとして掲げているのですが、お客さまの反応を通してきちんと届いたと感じて嬉しかったですね。
商品を販売開始してからは、商品レビューやユーザーインタビューの実施、お問い合わせをベースにオイルの中身や容器の仕様に細かく変更を入れていきました。実際に製品を使ったお客様の声を取り入れたり、自分たちも学び続け知識を増やしながら、生産するごとに少しずつ内容をアップデートしていきました。
―やはり濃度が高いほうが人気があるのですか?
半澤:必ずしも濃度が高い方が良いというわけではなく、CBDの効果を実感するのに十分な適切量はあって、rounの商品作りでもそれぞれのアイテムごとに配合の割合を調整しています。また、低濃度でも実感できる人もいるなど体感もそれぞれですが、rounの「CBDオイル」で一番の人気は30%。
―近年はCBDオイルの市場の広がり、変化は感じますか?
半澤:そうですね、CBDの認知度が広がり、さまざまな商品が登場したことで価格競争はあると思います。ですがそこを目指してもキリがないので、周囲を気にすることなく、自分たちがものづくりで大切にしていることを基本に、本当によいと思う商品だけを作り続けるのが目指すところ。初めての商品開発で幾度となくアップデートを重ねてきた「CBDオイル」も、現在は自信をもってお届けできていると思います。

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